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老後破産の原因とは?防ぐためにはどうすればいいか2つの方法を紹介

老後破産の回避

定年退職まで働いて、その後は退職金と年金で悠々自適な生活をイメージしていませんか?

大学を卒業して約40年間も仕事に時間を縛られながらも我慢し続けてのようやくの定年退職ですから定年退職後ぐらいは安泰な生活を送りたいですよね。

 

しかし退職金と年金に頼って貯蓄をしないままでいると、

  • 生活費が思った以上にかかり貯蓄がみるみる減っていく
  • 思わぬ出費がかさむ

など、貯蓄や年金だけでは対応できなくなり老後破産となりかねません。

 

老後破産となる原因としては、

  • 子供の養育費や住宅ローンによって貯蓄する余裕がない
  • 一度上げた生活レベルを落とせずに生活費が高い
  • 貯蓄がないため医療費や介護費用の大きな臨時支出に対応できない

の3つになります。

 

これらの老後破産の原因を解決策としては、

  • 若いうちからの老後のための貯蓄
  • インデックス投資による資産運用

になります。

 

では老後破産の原因・解決策について詳しくみていきましょう。

 

老後破産の割合・平均貯蓄額

 

高齢者世帯の約4割が老後破産状態にあると言われています。

そんなに割合が高いんですか…?!

それだけ老後のための貯蓄ができていないっていうことですね。

 

50代・60代の2人以上の世帯の貯蓄額は以下の通りとなります。

貯蓄額(中央値)
50代400万
60代600万

家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](平成29年)より)

とても少ないですよね。

貯蓄が無い世帯がなんと30%程あるため中央値も低くなっています。

 

貯蓄をしている世帯だけの貯蓄額』を見ると以下のようになります。

(貯蓄がない30%の世帯を抜いたデータ)

貯蓄額(中央値)
50代1,100万
60代1,400万

60代の場合は退職金でまとまった金額も入ってきているのにたいしこの貯金額ですから老後が不安になりますよね。

 

老後の生活を心配していない理由として『年金や保険があるから』という割合が

20代28.6%
30代34%
40代48.5%
50代47.1%
60代74.3%

以上のようになっています。

 

高齢世代だと年金や保険を当てにしている割合がとても高く、そのため貯蓄額も少ない・全くない世帯が多いわけです。

40代~60代の世帯は65歳からの年金受給開始と年金受給額の方も期待できるため年金を当てにしている世帯がとても多いですね。

 

その反面、年金受給開始が70歳以降になるのが見込まれていて年金受給額の方も期待できない若い世代は年金を当てにしている割合が低くなっているんです。

若い世代は老後のために貯蓄をしているという割合が高くなっていますよね

 

年金を当てにしている現在の40代~60代の方が老後破産のリスクが高いかもしれないですね。

 

老後破産を防ぐための貯金を貯められない例

 

老後破産しないためには事前に貯蓄を貯めておくことが重要です。

しかし実際には老後の生活のために必要な貯蓄を貯める事ができず、年金や保険をあてにしているのが現状です。

 

なぜ老後のための貯蓄が出来ないのか原因を見ていきましょう。

 

子供の養育費

 

子供を大学卒業まで育てるのに教育費と生活費を合わせて平均2500万~3,000万円が必要と言われています。

特に大学の在学費・入学費と一人暮らしとなって仕送りをするとなると大学4年間で平均1,000万円程となってしまい大きな負担となりますね。

 

2018年現在の男性の平均結婚年齢は31歳です。

子供が大学卒業となる頃には53~54歳になっていますよね。

子供が独立するまでは養育費が負担となり貯金をしようにも貯金を貯めづらいです。

 

子供が独立してようやく老後の貯金を貯めていこうと思っても、もう53~54歳ですから60定年退職まで6~7年しかなく老後のための貯蓄が間に合わないとなってしまうんですね。

 

子供が独立してから貯蓄を始めようではなくて、子供を育てながらも節約できるところは節約して貯蓄していかなければなりませんね。

 

住宅ローン

 

住宅ローンも老後のための貯蓄ができない原因の1つとなります。

 

結婚してマイホームを新築して住宅ローンを組む方が多いと思いますが、

  • 30年~35年ローン
  • 月々5万~10万円

以上の様な住宅ローンの組み方をする人が多いですね。

 

うまく住宅ローンの繰上返済をしていかないと

  • 退職金で返済する
  • 退職後も支払いを続ける

という事になってしまいます。

さらに固定資産税もかかりますものね

 

子供の養育費+住宅ローンの2つが家計を圧迫して貯金が貯めづらい原因となってしまうんです。

 

水回りや外壁などの修繕・リフォーム代も数百万円単位で必要となりますので、マイホームを購入する時は老後の貯蓄も考えた住宅ローンの組み方をしていきたいですね。

 

退職後に生活レベルを落とせない

 

子供の養育費や住宅ローンの影響が貯蓄が貯めづらい原因だとお伝えしました。

それらの理由により老後の生活に充分な貯蓄を貯められないことが老後破産の原因となってしまうんですね。

 

しかし老後破産の原因は貯蓄だけではないです。

 

退職で仕事を辞めた後に

貯蓄・収入に合わせた生活レベルに落とせない

ということも老後破産の原因の1つです。

 

今だ年功序列型の日本だと、50代になると年収が大分増えてきます。

ちなみに年齢階層別の平均年収は以下の通りとなります。

30~34歳457万円
35~39歳512万円
40~44歳563万円
45~49歳633万円
50~54歳661万円
55~59歳649万円

(国税庁: 平成28年 民間給与実態統計調査より)

子供も独立して生活に少し余裕ができると、給料にも余裕がありますから食費や娯楽費などの生活のレベルがそれに合わせて上がりやすいです。

 

しかし退職となる60歳になると

  • 退職して年金受給開始まで収入がなくなる
  • 再雇用制度で仕事を続けるにしても給料が2割~5割減

と収入が大きく減ってしまいます。

 

収入が減る・無くなるので、収入・貯蓄に合わせた生活レベルまで落とさないといけないのですが、人って一度上げた生活レベルを落とすのってとても難しいんですね。

 

2人以上の世帯で1か月に必要な老後の生活費は28万円となっています。

(家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](平成29年)より)

60歳から65歳までの年金受給開始までの5年間の生活費として1,680万円必要となるんですね。

これを貯蓄・再雇用での収入で賄っていかなければなりません。

 

しかし60代の平均貯蓄額は600万円ですし、再雇用で仕事を続けるにしても給料が2割~5割減だし厳しいですよね。

今の60代は昔に比べて元気になったとはいえ、もし働くことができなくなってしまった時には収入が途絶え貯蓄だけでは生活できず老後破産となってしまうリスクがあります。

 

そのためにも、生活レベルを落とすことが大切なんです。

一度上げた生活レベルを下げることはとても難しく、老後破産する家庭が多いのが現状です。

しかし老後破産を回避するためには生活絵レベルをなんとかして落とさなければなりません。

けど生活レベルを下げるのが難しかったらどうすれば良いんでしょうか?

生活レベルを下げるのは難しいので、生活レベルを上げないという事がポイントです。

 

子供の養育費が必要なくなったり給料が上がったりして生活に余裕が出てくると、生活レベルを上げたくなってしまいますが、そこをどうにか抑えるべきです。

『お金に余裕が出来たから生活レベルを上げよう』から『老後のために貯蓄しよう』

という発想の転換が大切ですね。

 

生活レベルを上げず老後のための貯蓄に回していくことによって

  • 収入・貯蓄に合わせて生活レベルを落とせない
  • 貯蓄が少なくて生活できない

という2つの問題を一緒に解決する事ができます。

 

生活レベルの方も退職してすぐに落とすということは難しいので、早めの段階から少しづつ生活レベルを落として貯蓄に回していく事ができたら理想ですね。

年金受給額も夫婦で毎月平均20万~25万円程度になるので、生活レベルを上げないというのはとても重要です。

 

老後の高額医療費

老後にかかる高額医療費

老後の医療費も老後破産の原因の1つとなります。

毎月の生活費以外に医療費などの大きな臨時支出が発生すると充分な貯蓄がないと対応できないですからね。

 

しかし、高額な医療費がかかったとしても『高額療養費制度』と言う素晴らしい制度があります。

高額療養費制度とは、1か月の間に高額な医療費がかかったとしても前年度所得に応じた自己負担限度額以上のお金は数か月後に戻ってくるという制度です。

 

退職後で収入がなくなる・再雇用で収入が激減した状況なら

毎月の自己負担限度額が35,400円~57,600円

に抑える事が可能です。

また、通院や入院が続いて1年間のうち高額療養費制度を3回(3か月)利用すると、4か月目からは自己負担限度額がさらに24,600円~44,400円と下がります。

差額ベッド代や保険適応外の医療費は高額療養費制度の対象外となるため注意です。

 

高額療養費制度を活用すれば保険に加入していなくても医療費が大きな負担とはならずに対応することが可能です。

ある程度の医療費のための貯蓄をしておけば安心ですね。

 

高額療養費制度については以下の記事で詳しく説明しています。

入院費の不安
セミリタイア後に保険は不要?高額療養費制度を活用しましょう高額療養費制度って知っていますか?この制度を活用すれば、民間の医療保険費を毎月支払い続けるのは勿体ないと思うはずです。高額療養費制度を知ることで公的医療保険の元を取っていきましょう。...

 

また、

  • 民間の医療保険に未加入はさすがに不安
  • 貯蓄しておけるか不安だから保険に加入しておいた方が安心

のような人の場合は民間の医療保険に加入するのももちろん無しではありません。

ただ高額療養費制度で医療費を抑えることができる事を考慮し金額設定するべきですね。

 

これは医療保険だけではなく生命保険にも言えることです。

まだ子供が独立する前には自分が亡くなった時の事を考えて、保証金額を高くすることは重要です。

しかし子供が独立したあとならそれ程大きい保障金額は必要ないですよね。

自分が亡くなった時の受取人の状況の事を考えて金額設定するべきですね。

 

医療保険・生命保険とも安心を得るために保険貧乏となってしまい貯蓄を失って老後破産とならないように注意しましょう。

保険貧乏となってしまっては本末転倒ですね。

 

老後破産の一番の原因となる介護問題

 

介護問題も老後破産となる原因の1つです。

両親や妻が自立して生活出来なくなり介護が必要となると大きな金銭負担がかかります。

60歳で退職した後だと両親も90歳前後になっているでしょうから可能性は高いです。

 

退職をして何も仕事をしていなければ時間はありますから在宅介護をしやすいですね。

在宅介護なら、

  • 住宅の介護用のリフォーム
  • 特殊ベッド代
  • 車いす代

などで初期費用が平均80~90万円かかりますが、毎月の費用はデイサービスなどを利用しながらで5万~7万円程度に抑える事が可能です。

 

しかし介護はその状態がいつまで続くか分からないというのが、

  • 精神的負担
  • 肉体的負担
  • 金銭的負担

という三重苦となり疲れてきってしまいます。

 

特別養護老人ホームや有料老人ホームに入居できれば肉体的負担は減りますが、

  • 入居一時金: 0円 ~ 数百万円
  • 月額費用: 10万~30万円

大きな金銭的負担となってしまいますね。

 

介護問題については以下の記事で取り上げていますのでご参照ください。

両親の介護
在宅介護の問題点とは?セミリタイア生活のメリットを活かしましょう セミリタイア後のシミュレーションで考えないといけないのは、各種税金類、家の修繕費など様々な要素がありますが、両親の介護問題もかか...

 

介護問題は老後破産となる大きな原因となります。

あなたの家庭でも起こり得るかもしれないし、起こらないかもしれません。

しかし介護問題を想定して貯蓄しておかないと、いざ介護が発生した時に老後破産となってしまう可能性が極めて高いです。

 

自分の家庭にも介護問題は発生するものだと想定して事前にしっかり老後資金を貯蓄しておきましょう。

 

老後破産は若い年齢からの予防がポイント

老後生活

今の20代・30代の世代は老後のための貯蓄を若いうちに貯めていく必要があります。

 

自分の親世代が貯蓄がなくても安泰な老後生活を送っているからと安心していてはいけません。

これから年金受給額の減額や受給年齢も後倒しになっていくため、親の世代と同じようにしていては老後破産のリスクがつきまといます。

 

結婚をして子供をできて、マイホームを建てるとなるとなかなか貯蓄は難しいかもしれません。

しかし固定費の節約などをしながら少しづつ老後のために貯蓄をしていくことをおすすめします。

早いうちからの貯蓄が老後破産を回避し安泰した生活を作り出すことができます。

少ない金額からでも積立をしていくことができ長期運用する事で安定した老後資産を作れる『インデックス投資』もおすすめです。

 

若いうちから老後破産の予防をしていき、老後ぐらいは安心・安泰な生活を送っていきましょう!