インデックス投資

iDeCo(イデコ)の損しないやり方は?メリット・デメリットを徹底網羅

iDeCoの損しないやり方とはメリット・デメリットを徹底網羅

「年金は将来どうなるか分からないし老後が不安…」

「老後資金を貯めたいけど、お金をすぐに使ってしまってなかなか貯まらない…」

年金も何歳からの受給になるか分からないし、税金も高くなっていく一方ですから、老後は自分自身でなんとかして守っていくしかないですよね。

今回の記事では「老後のための貯蓄をしたい!」という明確な目標があり、iDeCoを始めてみたいと思っているあなたへiDeCoについて紹介していきます。


 記事のまとめ

  • iDeCoなら大きな節税効果があるので老後資産を貯めたいならやらないと損
  • 60歳以降の受取時の出口戦略を考えないと大きく課税されてしまうため注意

iDeCoは老後の資産形成のためならとてもお得な制度なので、iDeCoの運用で損しないための方法を紹介していきますね。

 

目次

iDeCoとは?イデコって何?

iDeCo(イデコ)とは国が設立した個人型確定拠出年金のことで、節税効果を受けながら自分自身で老後資産を運用して形成していく公的な個人年金制度になります。


 iDeCoへの加入資格

  • 国民年金を納めている20歳~60歳未満
  • 厚生年金に加入していれば15歳からでも加入可能

国民年金保険料の未納や免除をしている場合はiDeCoへの加入はできません。

iDeCoは国民年金に上乗せする制度ですものね。

また企業型確定拠出年金に加入している場合は、会社から企業型DCとiDeCoとの併用が認められていないとiDeCoには加入できないため注意が必要です。

会社から企業型DCとiDeCoの併用が認められている場合も、iDeCoへの毎月の拠出限度額は通常より減ります。


 iDeCoの特徴

  • 毎月積立していき、投資信託・定期預金など運用法を自分で決めていく
  • 加入対象者により毎月の掛け金の限度額が決められている
  • 掛け金が全額所得控除となり大きな節税効果を受けられる
  • 積み立てしたお金は60歳になるまでお金を引き出せない
  • 受け取り方法を一括か年金のように分割するかで選択可
  • 運用中の分配金などの運用利益が非課税
  • 引出時の税金が非課税になる(受取金額が一定金額以内)

色々と運用に制限はありますが、制限があることで老後の資産形成がしやすいのがiDeCoの特徴ですね。

 

iDeCoのメリット

iDeCoは国が設立した個人年金制度だけあって、老後資産を形成していくためのさまざまなメリットが揃っています。


 iDeCoのメリット

  • お金を60歳まで受け取ることができない
  • 掛金の月拠出限度額により無理な投資にならず長期運用しやすい
  • 掛け金が全額所得控除となり大きな節税効果を受けられる
  • 積立時の運用益が非課税となり複利効果で資産形成しやすい
  • 受け取りの際に一定額以下は非課税となる

遠い将来のために今の幸福を我慢してお金を貯めるというのはとても難しいことですが、iDeCoを利用すればそんな老後のためのお金を貯めていきやすくなっています。

安泰な老後を過ごせるように、iDeCoを活用して無理せず資産運用していきましょう。

 

60歳になるまで拠出したお金を受け取り出来ない

iDeCoに拠出した掛金は60歳になるまで受け取ることはできません。

iDeCoへの加入期間が短いと受取可能年齢がさらに遅れるので注意ですね。

しかし老後資産を形成するという目的のためなら大きなメリットになるわけです。


 iDeCoを途中解約できる条件

障害給付金・加入者が政令で定める高度障害となった場合
死亡一時金・加入者が亡くなった場合、ご遺族に対して支給される
脱退一時金・国民年金の免除をされていること
・通算拠出期間が3年以下、又は個人資産額が25万円以下
・企業DCまたはiDeCoの資格を喪失した日から2年以内
・確定拠出年金の障害給付金の受給権者ではないこと
・企業DCの資格喪失時に脱退一時金を受給していない

iDeCoを途中で解約してお金を受け取れる条件もありますが、以上の条件のように基本的には引き出すことはできないというわけです。


 60歳までお金が引き出せないことで大きな資産形成効果

拠出したお金を60歳まで引き出せないというのは一見デメリットにも思えますが、老後資産を形成するという明確な目標でiDeCoを始めるなら大きなメリットになります。

老後資産のために銀行の預金口座にお金を預けたり、通常の投資信託などで資産運用を始めめたとしても、ちょっとお金が必要になってしまったらいつでも引き出し(売却)できてしまうわけです。

「少し引き出すだけだから大丈夫・・・!」

というちょっとした甘えた考えからずるずる貯蓄が減っていて、しまいには貯蓄をするのが馬鹿らしくなって辞めてしまいがちです。

確かに強い意志をもって始めたつもりでも長続きしにくいですよね…。

また通常の投資信託で老後のための資産運用をしていくにしても、長期運用が大きな資産形成をするポイントなのに暴落があると不安になりすぐにパニック売却してしまいます。

 

そこでiDeCoの掛け金として拠出したお金は老後となる60歳以降まで引き出せないということがメリットとなるんです。

  • お金が必要でもiDeCo以外のお金の中からやりくりするしかない
  • 投資信託が暴落しても売却できずほったらかしするしかない

お金が引き出せないことで効率的に老後資産を運用していくことができるというわけです。

ただし無理な金額をiDeCoに拠出していってしまうと、そのせいで生活が苦しくなってしまいますし、苦しくなって追い込まれてもお金を引き出せなく破産してしまいます。

自分で拠出金をコントロールしないと行けないというわけですね…。

しかしiDeCoは毎月の拠出の限度額も設けられているため、自分自身でコントロールしなくても無理な拠出にならず余剰資金で運用していけるというのも大きいですね。

 

iDeCoへの毎月の拠出限度額により無理な投資にならない

iDeCoでは職業ごとに毎月の掛け金の限度額があることで、無理な投資にならずに長期運用をしていきやすいというのはメリットになります。


 iDeCoの加入対象者による掛金限度額

月限度額年限度額
会社員2.3万円27.6万円
公務員1.2万円14.4万円
自営業者6.8万円81.6万円
専業主婦2.3万円27.6万円

掛け金は月額5,000円から1,000円単位で決めることができます。

年に1回だけ掛け金を変更することができるんですよね。

また、ボーナス月などの特定の月にまとめて掛金を支払うなど、年単位での掛け金の支払いも可能になっています。

※自営業者は掛け金の月限度額が6.8万円と高く設定されていますが、国民年金基金との合計の月限度額となっていますので注意が必要です。


 iDeCoの運営の途中で掛金の拠出を止めることも可能

掛金を拠出するのが難しくなった・目標の金額まで拠出したという場合は、iDeCoへの掛金の拠出を止めることが可能です。

掛金の拠出を止めた場合は『運用指図者』となり、拠出時に必要な国民年金基金連合会への手数料(103円)の支払いの必要がなくなります。


 掛金の拠出を止めている場合にも毎月かかる手数料

支払先手数料
国民年金基金連合会0円 / 月
証券会社・銀行(運営管理手数料)0~400円 / 月
信託銀行64円 / 月
合計64円~ / 月

掛金の拠出を止めても信託銀行への64円と運営管理手数料は毎月必要になります。

証券会社・銀行への運営管理手数料は大きな負担となりますので、無料で利用できるネット証券を選んでいきたいですね。

あくまで拠出を止めるだけで60歳になるまで拠出したお金を受け取ることはできないので注意ですね。


 余剰資金での拠出となりやすく長期積立していきやすい

毎月の拠出限度額があることで無理な拠出にならないため長期運用していきやすいというメリットがあります。

無理してお金を拠出していくと生活が苦しくなってしまい長続きしません。

そのため拠出金を自分でコントロールしないといけませんが、拠出限度額があることで自然と余剰資金での拠出となりやすいんですね。

 

通常の投資信託で無理な積立をしていると暴落があったときに耐えられなくなってしまいパニック売却していまいがちです。

しかしiDeCoの投資信託で運用をしていれば、余剰資金の範囲内で積立していけるので暴落時もパニックにならずに拠出を続けていきやすくなるんです。

余剰資金はもし無くなっても生活には困らないお金ですものね。

大きな老後資産を形成するためには無理して拠出金を出していくことより、長期間積立を続けることが大切です。

ですから自然と余剰資金で積立していきやすいiDeCoほど老後資産を形成するのに向いている運用法はないということです。

 

iDeCoへの掛金が全額所得控除となり大きな節税効果

iDeCoでの運用での最大のメリットといえるのが、この掛金が全額所得控除になることによる大きな節税効果です。

通常の投資信託や定期預金ではなくiDeCoでの運用をする理由ですね!

iDeCoへの掛金やあなたの年収に応じて、『所得税』・『住民税』が毎年軽減されていくんです。


 会社員がiDeCoに毎月2.3万円を積立した時の毎年の節税効果

年収節税効果(年)
196万~330万55,200円
331万~695万82,800円
696万~900万91,080円

年収331万~695万円の一般的なサラリーマンであるなら、iDeCoに毎月23,000円(年間276,000円)を積立していくだけで年間82,800円もの節税効果を受けられます。

積立額の約3割分の節税効果があるって凄いですね!

掛金や年収によってどのぐらいの節税効果になるかが変わってきますので、あなたの条件にあった節税額は『楽天証券 節税シミュレーション』で確認しましょう。

あくまでその年の拠出金額によって税金が軽減されます。拠出を止めて『運用指図者』となっているときは節税効果は受けられません。


 iDeCoに毎月2.3万円を積立していった場合の節税額合計

積立年数iDeCoでの総積立額iDeCoによる節税効果合計
10年276万82.8万
15年414万124.2万
20年552万165.6万
25年690万207万

iDeCoに15~25年積立するだけで124万~207万の節税効果があるのはとても大きいですね。

これだけ大きな節税効果が受けられるのはiDeCoだけですよね!

 

iDeCoの受け取りが控除により一定額以下が非課税になる

iDeCoは60歳以降にお金の受け取りができるようになりますが、受け取り時の税金が一定の条件のもと非課税になります。

特に投資信託で運用していると通常なら利益から20.315%の税金が引かれてしまいますのでそれが非課税になるのはとても大きいわけです。

将来的には税金が25%になるという話も出ていますしね。


 iDeCoの受取金を非課税にする2つの控除

  • 退職所得控除
  • 公的年金等控除

この2つの控除を活用して受け取りのお金を非課税にしていくのがiDeCoで運用していくうえでの大きなポイントです。

受け取りのお金を非課税にできないと、せっかくの節税効果が薄れてしまいますものね。

受け取り時の非課税になる条件についてはこの後に解説していきますのでご参照ください。

 

iDeCoのデメリット

iDeCoの手数料や税金に関してしっかり把握しておかないと、大きく損してしまうケースがあるので注意が必要です。


 iDeCoのデメリット

  • 大きな利益を得られる投資信託での運用は元本保証ではない
  • iDeCo対応の投資信託が少ない
  • 各種手数料がかかる
  • 受け取り時に大きく課税されてしまう場合がある

何も考えずにiDeCoで運営を始めてしまうと、運営中の手数料や受け取り時の税金でせっかくのiDeCoの節税効果が薄れてしまいますので、しっかりとした対策をしていく必要があります。

 

iDeCoでの投資信託での運用は当然元本保証ではない

iDeCoの投資信託で運用をしていけば、節税効果を受けていきながら大きな利益を稼いでいくことますが元本保証ではないです。

iDeCoはとても優れた資産運用法ではありますが、大きな老後資産を確実に稼げるという方法ではありません

確実に大きな利益が稼げる運用法なんかないですもんね。

しかし、

  • 低コストなインデックス型投資信託で長期運用
  • 受け取りの時期・方法で損をしないための出口戦略

のようにしっかりした投資戦略をたててiDeCoを始めれば、確実ではありませんが安定して大きな利益を稼いでいきやすくなります。

インデックス型投資信託や出口戦略についてはこの後に解説していきますね。


 元本保証で運用していきたいならiDeCoの定期預金での運用

「お金は絶対に減らさずに運用していきたい!」というのならiDeCoでも定期預金で運用していくことが可能です。

 

定期預金だと元本保証ですが金利がとても低く全く利益にならないですよね。

定期預金なのに金利が0.01~0.2%程度ですもんね…。

しかしiDeCoの定期預金なら掛金の全額所得控除により大きな節税効果を受けていけるので、通常の定期預金より大きな利益を稼ぐことが可能です。

 

ただしiDeCoで運用していく場合はさまざまな手数料がかかってきますから、無駄な手数料をかけないように運用していくことが大切です。

損しないiDeCoでの定期預金での運用方法についてもこの後に解説していきますね。

 

iDeCo対応の運用商品(投資信託)が少ない

iDeCoで選べる投資信託の数はとても少なくなっています。


 主な証券会社のiDeCoの運用商品数

証券会社商品数
楽天証券31本
マネックス証券24本
SBI証券83本

(2019年1月現在)

投資信託の数は国内だけで6,000本以上となっているので、iDeCoで運用していく際に選べる投資信託はほんの僅かです。

しかず選べる投資信託の数が多ければいいというわけではありません。

投資信託の中には運用管理手数料(信託報酬)がとても高いものが多く、また数年以内に潰れてしまう場合が多いです。

信託報酬が高いと利益がほとんど出なくなってしまいますものね…。

しかしiDeCoの対象運用商品には、

  • 信託報酬が低コストな投資信託
  • 純資産総額が順調に増えている投資信託

などが選ばれていますので、安心して長期運用を任せられるというわけです。

数が少ないというより厳選されてるというわけですね!

無駄に投資信託の数が多いと選ぶだけでも諦めてしまいやすくなりますしね。

iDeCoは人気の投資信託もしっかりと押さえていて質も厳選されているので、投資信託の選択に失敗しにくいというわけです。

 

iDeCoでの運用には手数料が必要になる

iDeCo運用・受け取りしていくときには手数料がかかります。


 iDeCoに加入するときに必要な手数料

支払先手数料
国民年金基金連合会2,777円

加入時のみに支払う手数料のため、長期運用していくうえではほとんど影響がないですね。


 iDeCoに掛金を拠出している時に必要な手数料

支払先手数料
国民年金基金連合会103円 / 月
証券会社・銀行(運営管理手数料)0~400円程度 / 月
信託銀行64円 / 月
合計167円~ / 月

掛金を拠出しているときに毎月必要になってくる手数料です。

運営管理手数料が高い証券会社・銀行だと年間で5,000円程度になってしまい大きな負担となってしまいます。

運営管理手数料が無料のネット証券を選んで維持費を抑えていきましょう。

楽天証券・マネックス証券・SBI証券などは無条件で運営管理手数料が0円でお得ですね!


 iDeCoに掛金を拠出していない時の手数料(運用指図者)

支払先手数料
証券会社・銀行(運営管理手数料)0~400円程度 / 月
信託銀行64円 / 月
合計64円~ / 月

掛金の拠出をしない月・掛金の拠出を止めている場合や、60歳になり拠出が終わった後は『運用指図者』となりますが、運営管理手数料と信託銀行への手数料は必要になります。


 お金の受け取り時に必要な給付手数料

支払先手数料
信託銀行432円 / 1回

60歳以降にお金を受け取る度に必要になってくる手数料です。

一時金として一括で受け取る場合には気にする必要はありませんが、年金として分割して受け取っていくときには給付手数料のことも考慮して分割回数を決めなければいけませんね。


 移管時手数料

支払先手数料
証券会社・銀行4,320円

iDeCoは1人1口座しか持つことができません。

他の金融機関に口座を移管する時は手数料が必要になりますので、iDeCoを始める時にはどこの金融機関にするかしっかり選んでいきましょう。


 iDeCoで運用していくなら手数料を抑えていくことが大切

証券会社・銀行に対しての運営管理手数料は大きな負担となりますので、ネット証券で運営管理手数料が無条件で無料なところを必ず選びましょう。

毎年5,000円も手数料として支払うのは勿体なさすぎますよね。

それとiDeCoの定期預金で運用していく場合は、定期預金の金利自体はとても低いので手数料には気を付けていかなければなりません。

掛金の拠出回数を減らしていって手数料を抑えていきたいですね。

 

iDeCoの受け取り時に大きく課税されてしまう場合がある

iDeCoは受け取り時の税金も非課税になるというのがメリットの1つになっていますが、あなたの条件次第では受け取り時に課税されてしまう場合があるので注意が必要です。


 iDeCoの受取金を非課税にする2つの控除

  • 退職所得控除
  • 公的年金等控除

この2つの控除額を超えた分の金額は課税されてしまうわけです。

会社からの退職金や公的年金の受給額と控除額を併用する形になるので、退職金や公的年金の受給額が多い人だと受け取り時に課税されてしまう場合があります。

通常の投資信託だと利益分からしか税金は引かれませんが、iDeCoの場合だと控除額を超えた分は全て課税の対象となってしまいます。

そのため控除額が全く活用できなく、iDeCoの拠出金がまるごと課税されてしまうとせっかくの節税効果がなくなってしまうため注意が必要です。

受け取り時の出口戦略をしっかりたてていけば可能な限り非課税にしていくこともできるので、この後に解説する出口戦略をご参照ください。

 

iDeCo(イデコ)の始め方・手順は?

iDeCoを始めるには1か月~2か月程度かかりますので早めに申請しておく必要があります。


 iDeCoの加入手続きの手順

  1. 金融機関を決める
  2. WEBサイトから申込書を請求する
  3. 送られきた申込書に署名・捺印
  4. 会社に必要事項を記入・捺印してもらう(会社員・公務員の場合)
  5. 申込関係書類を返送
  6. 審査
  7. 手続き完了・各種書類到着

申し込所を記入する際に『基礎年金番号』が確認できないと時間がかかってしまうため、事前に確認しておきましょう。


 iDeCoに加入する金融機関を決める

iDeCoを始めるにあたって一番慎重にならなければなりません。

iDeCoの運用中に別の金融機関に移管することはできますが、移管手数料4,320円がかかってしまいますからね。

iDeCoの金融機関を決めるポイントとしては以下の通りです。

  • 運営管理手数料が無条件で無料の金融機関
  • 運用したい商品がある金融機関
  • 年金として受け取りしたい場合は分割回数の多い金融機関

運営管理手数料が無条件で無料・運用したい商品があるという条件は絶対ですね。


 iDeCoの加入申込書の記入

iDeCoの加入申し込みには『基礎年金番号』が必要となります。

基礎年金番号の調べ方は以下の通りです。

  • 年金手帳
  • 年金証書
  • 国民年金保険料の口座振替額通知書・領収書
  • ねんきん定期便(毎年誕生日月に送られてくる)

もし何も手元にない場合は再発行手続きが必要になってしまうため、iDeCoの申込書が到着するまえに確認しておきましょう。

年金手帳の再発行は会社の事務を通してできますが、1か月以上の時間がかかってしまうため注意ですね。


 会社員・公務員の場合は事業主の証明書が必要

申込の書類の中には『第2号加入者に係る事業主の証明書』が同封されています。

会社員・公務員の場合は会社側に必要事項を記入・捺印してもらい申込書と一緒に返送する必要があります。


 手続きが終了し各種書類が到着してから掛金の設定

審査・手続きが終了して手元に各種書類が届くまでに1か月~2か月ほどかかります。

各種書類が届いたらWEBにログインして初期設定・掛金の設定して加入手続きは終了となります。

 

iDeCoは何歳までに受け取りしなければならない?

iDeCoは60~70歳までに受け取りをしなければいけませんが、受け取り方法は3パターンから選択することが可能です。


 iDeCoの受け取り方法

  • 一時金として一括で受けとる
  • 分割して年金のように受け取っていく(最長20年間)
  • 一時金と分割して受け取りの併用(証券会社による)

iDeCoの受け取り開始可能年齢となる60歳の時点で必ず受け取りする必要はなく、60~70歳の期間であなたのタイミングで受け取ることが可能です。

ただし70歳までに受け取らなかったときは、自動的に一時金として給付されてしまいます。


 分割して年金のように受け取っていく場合

証券会社や銀行によりますが、『5年~10年間』や『5年~20年間』に分散して受け取っていくことができます。

分割して受け取る場合は70歳までに受け取りを始めればいいというわけです。

例えば65歳から20年間に分散して受け取りを始めれば85歳まで受け取り続けられます。

年間の支給回数としては、『年1回・2回・3回・4回・6回・12回』など証券会社・銀行によって選択できる回数が変わってきます。

まさしく年金と同じようにお金を受け取っていけるんですね!

ただし分割して受け取ることの注意点としては給付手数料などが余計にかかってしまうということですね。

受け取るたびに432円と、毎月64円~の手数料が引かれてしまいますものね。

またこの後の出口戦略でも解説しますが、公的年金受給額が多いと公的年金等控除額を超えてしまい課税されてしまうので気を付けなければなりません。

分割して受け取っていく場合は、残っている資産は運用が続くので最大限に利益を稼いでいけるというメリットもあります。

 

50代からiDeCoに加入すると受け取り開始可能年齢が遅れる

iDeCoに加入した年齢が遅いと60歳からの受け取りができません。


 iDeCoの受け取り開始可能年齢の条件(60歳になった時点)

受け取り開始可能年齢必要な通算加入期間
60歳10年以上
61歳8年以上
62歳6年以上
63歳4年以上
64歳2年以上
65歳1か月以上

※iDeCoの掛金の拠出を止めて『運営指図者』となっていた期間も加入期間として計算されます。

50代からiDeCoの運用を始める場合には受け取り開始可能年齢が遅れるので注意が必要です。

60歳から受け取りができることを前提に生活設計してしまうと危険ですね。

iDeCoの受け取り開始可能開始年齢が遅れても、受け取り開始可能期間は70歳までなのは変わりません。

50代からiDeCoを始める場合には、受け取り開始可能期間が遅れることを前提とした生活設計・出口戦略を考えなければなりません。

 

60歳以降のiDeCoの受け取り時の非課税の条件

iDeCoは60歳以降の受け取り時の税金も非課税になると強調ばかりされていますが、一般的な年収のサラリーマンだと受け取り時に課税されてしまう場合が多いため注意が必要です。

60歳以降のiDeCoの受け取りには一時金と分割しての受け取りの2つの受取方法が選べますが、その受け取り方法によって適用される控除が変わってきます。


 iDeCoの受取方法によるかわる適用控除

受取方法適用される控除
一時金(一括受取)退職所得控除
分割(年金)公的年金等控除
一時金 + 分割の併用退職所得控除 + 公的年金等控除

どのようにしてiDeCoのお金を受け取っていくかで課税されるか、非課税となるかが大きく変わってきます。

自分の生活に合わせて受け取り方法を決めるだけではなく、受け取り時の税金のことも考えて受け取り方法を決めていかなければ損してしまうわけですね。

 

一時金として受け取る場合は退職所得控除が適用

iDeCoを60歳以降に一時金として一括で受け取る場合は『退職所得控除』が適用され、一時金の受取額が退職所得控除額を超えなければ全て非課税となります。

しかし会社からの退職金との合算となりますので注意しなければなりません。


 退職所得控除額の計算方法

勤続年数(加入年数)退職所得控除額
20年以下40万 x 勤続年数(80万円以下の時は80万)
20年超800万 + 70万 x(勤続年数 – 20年)

退職金を貰う会社の勤続年数と、iDeCoの加入期間の長い方の期間が勤続年数として計算されます。

※運用指図者となっていた期間はiDeCoの加入期間として計算されないため注意

例えば、22~60歳(38年間)まで同じ会社に勤めて、iDeCoには20年間拠出を続けた場合は38年が勤続年数となり、退職所得控除額は2,060万円となります。

大学を卒業してずっと同じ企業に勤め続けた場合の退職所得控除は2,060万円というわけですね。

 

退職所得控除額を2,060万円として課税・非課税になる場合をシミュレーションしてみます。


 一時金として受け取って非課税になるパターン

60歳で会社の退職金1,500万 + 60歳でiDeCoの一時金400万 = 1,900万

60歳で会社の退職金1,500万 + 65歳でiDeCoの一時金400万 = 1,900万


 一時金として受け取って課税となるパターン

60歳で会社の退職金1,500万 + 60歳でiDeCoの一時金900万 = 2,400万

60歳で会社の退職金1,500万 + 65歳でiDeCoの一時金900万 = 2,400万

iDeCoの受け取り時期をずらしても退職所得控除額はそれぞれで2,060万円が適用されるわけではなく、合算されて計算されるということに注意ですね。


 退職所得の計算方法

(会社の退職金 + iDeCoの一時金 - 退職所得控除) ÷ 2 = 退職所得

これが最終的な『退職所得』の金額となり、この退職所得の金額から所得税・住民税が課税されることとなります。

退職所得控除額を超えた金額からさらに『半額』にした分だけが課税対象となるので、一時金として受け取れば税金面で大分優遇されますね。

退職所得が多くなっても、国民健康保険料・介護保険料が高くなることはありません。


 一般的なサラリーマンの平均退職金

大卒の定年退職時の平均退職金 = 1,140万円

(東京都産業労働省:中小企業の賃金・退職金事情【平成28年】より)

平均的な退職金のサラリーマンなら、iDeCoの一時金が900万円以下なら非課税になりますね。

ただあくまで平均退職金なので、あなたの会社の就業規則を確認して退職金がどの程度貰えるか確認しておきましょう。

投資信託で運用すると退職所得控除額を超えやすいため注意ですね。

 

分割(年金)として受け取る場合は公的年金等控除が適用

60歳以降に分割して年金のようにiDeCoのお金を受け取っていく場合は『公的年金等控除』が適用されます。

しかしiDeCoの年金としての受取額と公的年金の受給額が合算されますので注意が必要です。


 年齢・収入金額による公的年金等控除額

老後の公的年金控除額(出典:国税庁 公的年金などの課税関係より)

65歳を境界線に公的年金等控除額が変わってきます。

例えば65歳以降の公的年金の年間受給額が90万円、分割したiDeCoの受け取りが年間100万円だとすると、

公的年金90万 + iDeCo100万 - 公的年金等控除120万= 70万円

70万円が『雑所得』となり課税対象となります。

退職所得控除みたいに半額にはならないんですね。


 公的年金(厚生年金 + 国民年金)の平均受給額

月額年間
単身者15.6万円187万円

(出典:厚生労働省 平成30年度の新規裁定者の年金額の例より)

一般的な年収のサラリーマンだと公的年金受給額だけで公的年金等控除額を超えてしまいますね。

国民年金にしか加入していない場合でも40年満額に納めた場合、『年間約78万円』の受給額となってしまいます。

何も考えずにiDeCoを年金として受け取りしてしまうと受取金が全て課税されてしまいますので、それを防ぐためにも出口戦略をしっかり考えることが必要です。

 


 iDeCoの年金受取で雑所得が増えると国民健康保険料が高くなる

iDeCoを年金として分割して受け取る際に公的年金等控除を超えてしまうと、所得税・住民税がかかってしまうだけではなく、国民健康保険料と介護保険料も高くなってしまいます。


 一時金とし受け取った場合

  • 退職所得控除を超えた金額から半額分だけが課税対象 = 退職所得
  • 退職所得は国民健康保険料・介護保険料に算出されない

一時金として受け取ると退職所得控除を超えた分の半分しか課税対象となりませんし、国民健康保険・介護保険料の計算の対象にはならないためだいぶ税制優遇されていますね。


 年金として受け取った場合

  • 公的年金等控除を超えた金額の全額が課税対象 = 雑所得
  • 雑所得は国民健康保険料・介護保険料に算出されて保険料が高くなる

iDeCoを年金として受け取ると公的年金等控除を超えた分は全て課税対象となりますし、国民健康保険・介護保険料の計算の対象となり保険料が増加してしまいます。

年金として受け取ると、一時金として受け取るときほど税制優遇されていないため注意ですね。

年金として受け取ると、受け取るたびに給付手数料の432円も引かれてしまいますしね・・・。

 

iDeCoの受取で損しないための出口戦略

iDeCoで運用していくなら大きな利益を得るために60歳以降にどのようにして受け取っていくかという出口戦略が大切です。

 

インデックスファンドで長期運用していけば投資初心者でも大きな利益を稼ぎやすいですが、受け取り時期に暴落があったときに損をしてしまいます。

また、受け取り時の退職所得控除や公的年金控除を活用していかないとせっかくのiDeCoの節税効果が薄れてしまいます。

ですので受け取り時の出口戦略をしっかり考えてからiDeCoを始めましょう。

 

大きな運用益が出たら一時金(一括売却)する

受け取り期間である60~70歳の間に大きな利益が出ていた場合に一時金(一括売却)として受け取ってしまう方法です。

運用を続けるとリスクがつきまといますから、iDeCoを始めるときに想定していた利益が出ていたら一時金として全て受け取ってしまえば老後は安心というわけです。


 サラリーマンなら一時金受け取り

厚生年金に加入しているサラリーマンなら一時金として受け取ったほうが税金面で有利になります。

サラリーマンだと年金受給額は公的年金控除額内に収まらないですものね。

一時金として受け取った金額が退職所得控除額内に収まらなくても、オーバーした分は半額分の課税となるため課税が少なくすみます。

退職金がない自営業の人は退職所得控除を丸ごと利用できてほぼ非課税になるため、一時金としての受け取りが選択肢にあがりますね。


 受け取り期間に余裕をもった出口戦略を

一時金として受け取るなら、60歳になった時点でiDeCoの資金を必要にした将来設計ではなく、65~70歳まで運用を続けられるようにしておくことが大切です。

受け取りができるようになる60歳になったとしても、

  • 60歳になった時点と暴落が重なってしまった
  • 60歳になるまでの暴落などで目標の運用益にならなかった

などのときは受け取りせずに運用を続けて利益が出るのを待ったほうがいいわけです。

損失が出ているときに売却しても通常なら税金は引かれませんが、iDeCoの場合は控除額を超えてしまう分は損得関わらず課税されてしまいます。

せっかくiDeCoへの掛金による全額所得控除で節税効果を受けてきたのが台無しになってしまいますから、60歳以降も運用を続けられるだけの余裕をもつことですね。

会社からの退職金や貯金で退職後もしばらく生活していけるようにしなくてはいけないわけですね。

自分が納得いく運用益になったら一時金として受け取って老後資金としていきましょう。

粘りすぎると受け取り期間終了の70歳になってしまうから注意ですね!


 一時金として受け取る場合はお金の管理に注意

ただし、まとまったお金が手元に入ってくるため、しっかり支出管理していかないと想定より貯金が減っていくのが早くなってしまうため注意が必要です。

お金が沢山あるから少しぐらいと余計な買い物をしてしまいがちですものね。

 

分割して年金のように受け取りしていく

分割すれば年金と同じように毎月受けとっていけますし、資産運用の面でも効率的な運用をしていけます。


 分割しての受け取りをした方がいい場合

  • 退職金が多く退職金控除額の範囲内に収まらない人
  • 公的年金の受給額が少ない人
  • 受け取り時に暴落が重なった場合

自営業などで公的年金受給額の少ない人なら、分割した方が資産運用を継続しながら運用できる分お得です。

自営業の人でも国民年金基金に加入している場合は控除額に気を付けなければなりませんね。

受け取り期間に暴落が重なってしまって一時金として受け取るにも受け取れない場合にも、分割することで売却価格も平均化されていき、かつ右肩上がりの経済成長により利益を得ていきやすくなります。

課税されてしまうデメリットより多くのメリットがでてくるわけですね。


 平均的な年金受給額のサラリーマンが分割すると節税効果が薄れる

厚生年金に加入している一般的なサラリーマンの場合だと、厚生年金・国民年金の平均年間受給額は187万円となっています。

公的年金控除の65歳までの70万円と、65歳からの120万円を厚生年金・国民年金のみで超えてしまうので、サラリーマンだとiDeCoによる分割して受け取る金額が全て課税となってしまうわけです。

iDeCoでの節税効果が薄れてしまうわけですね。

一時金として受け取る場合は退職所得控除額を超えても、退職所得は国民健康保険料の計算の対象外となります。

しかし年金として分割して受け取った際は、公的年金控除額を超えた金額分は雑所得として計算されて国民健康保険料・介護保険料が高くなってしまいます。

なのでサラリーマンなら受け取り時に暴落が重なって60~70歳の内に一時金として受け取れないとき以外は、一時金として一括売却していくなり、60~65歳の公的年金の受給がない時に分割して受け取っていくしかないですね。

公的年金を70歳からの繰り下げ受給にすれば、65~70歳の間も公的年金等控除の120万円をフル活用できます。


 証券会社による受取時の分割可能回数

分割方法
SBI証券5年、または10年のどちらかの期間を選択
楽天証券5年~20年以内で1年刻みで選択可能
マネックス証券5年~20年以内で1年刻みで選択可能

 

どのようにして分割していくかは、

  • 毎月の年金受給額だけでは足りない生活費分
  • 毎月の生活に余裕を持ちたいだけの金額
  • 長生きリスクを考えて最高の分割回数
  • 公的年金控除額に収まる金額

など受けとる金額で決めたり、どのぐらいの期間受け取り続けたいかで分割回数を決めていきましょう。


 分割回数を多くすればさらに多くの利益が手に入る

一時金として全て受け取ってしまえばその時点で資産運用は終了です。

しかし長期間に分散して受けとっていけば、iDeCoのファンドに残っているお金は資産運用されつづけますので、一時金として受けとるよりより多くの利益を稼ぐことが可能となります。


 1000万円を分割して受け取った場合の運用利益(利回り5%で計算)

分割回数運用利益毎月の引き出し額
10年272万10.6万
20年584万6.6万

分散すればするほど多くの利益を得ることができます。

しかし無闇に分散しすぎると毎月の受け取り額が少なくなるので生活費が足りなるかもしれません。

また受け取るたびに手数料がかかってしまうため注意が必要です。

けど手数料より運用による利益のメリットの方が大きいですよね!

SBI証券や楽天証券などのiDeCoの運営管理手数料が無料のネット証券を選択すれば、信託銀行への手数料の月64円と給付手数料の432円だけですみます。

分割して受け取っていくなら運営管理手数料が無料のネット証券を選んでいくべきですね。


 分割しての受け取りなら暴落にも対応可能

もし60~70歳の受け取りを開始するときに暴落と重なったとしても、長期に渡り分割して受け取っていけば損をすることなく利益を得やすくなります。

一時金として一括売却をするなら、受け取り時に暴落があると受け取りをすると損をしてしまいます。

損失も関係なく、控除額に収まらなかった金額分は課税されてしまいますしね。

暴落から回復するのを待っているうちに受け取り期限の70歳になってしまうかもしれませんし、その間お金を受け取れないのは生活が厳しくなりますよね。

 

しかし分割して受け取っていけばそのような心配も必要ありません。

分割して定率の金額を受け取りながらも運用は続きますし、暴落時は安い価格で売却していくことになりますが、価格も次第に回復していきます。

iDeCoでの投資信託の分割しての受け取り時には『金額指定』はできなくて『口数指定』のみとなります。そのため定率で受け取っていくことになるので受取金額は相場によって変動してきます。

暴落から回復したあとも大小の値動きはありますが、長期間に渡って分割して受け取るほど売却価格も平均化されていくんです。

さらに経済は長期間にみると右肩上がりで成長していきますから、長期間に分割していくことでさらなる利益を稼ぐことができるというわけです。


 iDeCoを分割して受けとるメリット

  • 受け取り時に暴落があっても安心
  • 受け取りしながらも運用は続くのでさらに利益を稼げる
  • 年金のように受け取りできるので無駄遣いしにくい

公的年金受給額の少ない人は積極的に分割しての受け取りを選択していきたいですね。

しかし厚生年金に加入していなく国民年金にしか加入していない人でも一定額の年金受給額はあるので公的年金控除額以内に収まらないかもしれません。

そのようなときは、『一時金+年金としての受け取り』の併用をしていきましょう。

 

一時金と年金としての受け取りの併用

一時金としての受け取りと、年金としての分割しての受け取りを併用すれば非課税で受け取りをしやすくなります。

公的年金の繰下げ受給もうまく活用してiDeCoの受け取りを非課税にしていきましょう。


 一時金と年金受取の併用で非課税にしていく方法

  1. 60歳時に退職所得控除額に収まる金額を一時金として受け取り
  2. 公的年金控除額に収まる金額に分割して受け取っていく

年金受給は65歳からとなりますから、65歳までは公的年金控除額の70万円をフルに使えます。

さらに公的年金受給を70歳からに繰り下げ受給すれば、65~70歳の間、公的年金控除120万円の枠を活用できるようになります。

繰り下げ受給すれば公的年金の年間受給額も増えるから良さそうですね!

一時金と年金受取を併用していけば、退職所得控除と公的年金控除の枠に余裕がない人でも非課税で受け取りをしていきやすくなるためおすすめです。

しかし、一時金と年金受取の併用を対応していない証券会社・銀行もあるため注意が必要です。


 一時金と年金としての受け取りの併用ができる証券会社

  • 楽天証券
  • マネックス証券

SBI証券は一時金と年金受取に対応していません。

楽天証券とマネックス証券は、分割回数も5~20年と大きく分割することもできますし運営管理手数料も無料なので、iDeCoの出口戦略を考えるととても優秀な証券会社になりますね。

 

iDeCo(イデコ)でのおすすめの運用方法

iDeCoでの老後資金運用方法は、投資信託と定期預金で2つの運用法があります。


 iDeCoの2つの運用法の特徴

投資信託大きな利益を稼げるがリスクもある
定期預金元本保証だが利益は見込めない

全く正反対の性質となりますので、利益を取るか元本保証を取るかあなたに合った運用法を選び、老後資金を形成していきましょう。

 

iDeCoの定期預金で元本保証しながらの運用

iDeCoの定期預金での運用でも節税効果を受けていけるので、老後資金を貯めるために定期預金を考えているならiDeCoの定期預金で運用していきましょう。

 

個人型拠出型年金のiDeCoって言われると、

「自分には投資なんて無理!頑張って働いたお金を減らしたくない」

と思うかもしれませんが、iDeCoでは定期預金で元本保証しながら運用出来るわけです。

さらに投資信託での運用をするときと同じく、定期預金での運用でも掛金が全額所得控除となるので大きな節税効果を受けられます。


 iDeCoでの定期預金で運用していくメリット

  • 60歳までお金を受け取りできないことで確実に老後資金を貯めていける
  • 全額所得控除による節税効果で通常の定期預金より多くの利益が手に入る

老後資金のために定期預金で確実に貯金をしていきたいという明確な目標があるなら、iDeCoでの定期預金で運用をしていかないと損というわけです。

 

ただし一つ注意点としては、受け取り時に退職所得控除と公的年金控除額以内に収めて非課税にすることが非常に大切ということですね。

定期預金での運用だと利益が少ないですから、受け取り時に課税されて掛け金の全額所得控除による節税効果の分が薄れてしまってはiDeCoでの運用の意味が薄れてしまいますからね。


 iDeCoでの定期預金での運用例(一般的な年収のサラリーマン)

運用年数掛金合計節税効果
5年138万41.4万
10年276万82.8万
15年414万124.2万
20年552万165.6万
25年690万207万

会社員なら年間最高27.6万円の積立しかしていけませんから、長期間積み立ててもそれほど多くの金額にはなりません。

定期預金の金利も0.01%前後ですものね…。

35歳のときからiDeCoの定期預金で25年間積立を続けたとしても690万円にしかならないため、受け取りの際に控除額内に収めるのもそれほど難しくはないですね。

  • 一時金で受け取り(退職所得控除)
  • 一時金+分割(退職所得控除+公的年金控除)
  • 分割(公的年金控除)

60~65歳の公的年金の受給がない期間や、公的年金受給の繰下げ受給も活用してiDeCoの運用金の受け取りが課税されないようにしていきましょう。

 

iDeCoの掛金を年単位拠出にし手数料を抑えていく

iDeCoの定期預金で運用していくなら『年単位拠出』を活用して手数料を抑えていくのも有効です。

 

毎月掛け金を拠出していくのではなく、『年単位拠出』の制度を利用して年1回~数回の拠出に減らすことで手数料を減らすことが可能です。

拠出回数を減らすことで、拠出のたびに必要になる国民年金基金連合会への103円を節約することができます。

年1回の拠出に変更すれば1,133円の手数料の節約になりますね。

拠出をしない月でも、証券会社への運営管理手数料(一部証券会社では無料)と、信託銀行への手数料64円は必要になります。

定期預金での運用の利益自体は、100万円を預けていても年間100円程度にしかなりません。

定期預金の利息分は手数料で全て消えてしまうというわけです。

あくまで拠出金に対する全額所得控除による節税効果による利益が重要というわけですね。

せっかくの節税効果による利益を減らさないためにもできるだけ手数料を抑えていきたいので、拠出回数を減らすという選択肢もでてくるわけです。


 iDeCoの手数料を減らしていく方法

  • 夏・冬のボーナス月にまとめて拠出する
  • 貯金しておいて特定の月にまとめて拠出する

iDeCoの定期預金での運用をしていくなら『年単位拠出』で拠出回数を減らして手数料を抑えていくのはとても効果的なのでよく検討してみましょう。


 年単位拠出の変更は書類での手続きが必要

拠出の回数・金額を変更していくためには、『加入者月別掛金額登録・変更届』を届出する必要があります。

WEB上では手続きできず、書類での申請となるため注意してください。

 

iDeCoの低コストな投資信託で大きな老後資産を形成

老後のために大きな資産形成をしたいというのなら投資信託での運用一択です。

 

iDeCoで投資信託で資産運用していくなら、インデックス型投資信託(インデックスファンド)での運用をしましょう。

インデックスファンドは市場全体に分散投資をすることで市場の平均値との連動を目指していきます。

平均値を目指していたら利益がでないんじゃ…?

世界経済は長期的にみると右肩上がりなので、インデックスファンドに投資し長期運用するだけで経済成長の恩恵を得て利益を得られるんです。


 長期的にみると右肩上がりな経済(例:ダウ平均株価)

世界経済の長期的成長

(出典:YAHOO FINANCE)

大暴落によって下落している期間もありますが、長期的にみるとこのように経済は大きく右肩上がりで成長を続けているわけです。

この右肩上がりの成長の恩恵をただただ受けていこう!というのがインデックス投資です。


 インデックス投資のメリット

  • 長期運用で安定した利益を稼いでいける
  • 市場全体に分散して投資されるためリスクを抑えられる
  • 低コストで運用出来るため市場の成長リターンをそのまま得られる

インデックス投資では個別株式・FX・仮想通過などによる短期投資のように大きく稼ぐことはできませんが、長期運用をすれば平均利回り3~7%が期待できます。


 インデックスファンドでの長期運用での運用益の例

運用年数利回り4%利回り7%
5年15万27万
10年62万124万
15年151万316万
20年290万650万
25年490万1160万

長期運用すればするほど複利効果で大きな利益を稼げるようになるのがインデックス投資です。

定期預金だと金利より手数料の方が高くなってしまうけど、投資信託だとこんなに利益がでるんですね!

さらにiDeCoなら一般的な収入のサラリーマンで年間82,800円の節税効果があるので、若い年齢のうちからiDeCoを始められれば大きな老後資産を形成することができます。

 


 インデックスファンドで運用するなら毎月定額の積立がいい

iDeCoのインデックスファンドで運用をしていくなら、手数料を抑えるために年単位の拠出回数を減らさずに、毎月一定額を拠出していったほうが良いです。

iDeCoの定期預金で運用していくなら拠出回数を減らすことで手数料を抑えることが大切でしたが、投資信託で運用する場合はあまりよくありません。

 

iDeCoの投資信託に毎月一定額を積み立てていくことで、『ドルコスト平均法』という投資法となります。

毎月一定額を積み立てていくことで、

  • 高い価格のときは少ない口数だけを購入
  • 安い価格のときは多くの口数を購入できる

のように自然となり、上下する相場の中でも平均取得単価を下げていくことができるんです。

ボーナス月にまとめて拠出しようとすると高値掴みとなってしまう可能性もありますし、利益を得る機会損失となってしまうため注意が必要です。


 拠出回数を減らしていくと機会損失となってしまう

また手数料を抑えるために毎月の掛け金をしっかり拠出せずに特定の月にまとめて拠出しようとすると、お金を投資せずに遊ばせていた期間だけ利益を稼ぐチャンスを逃す(機会損失)こととなってしまいます。

ボーナス月にまとめて拠出するのはよくないんですね。

ボーナスなどのお金も貯金しておいて、毎月の掛け金の限度額を積み立てし続けるために使用していくのがiDeCoで大きな老後資産を形成するポイントとなります。

 

ドルコスト平均法については『ドルコスト平均法とは?長期投資していくうえで最強なただ1つの理由』で詳しく解説していますのでご参考にしてください。

ドルコスト平均法協会
ドルコスト平均法とは?長期投資していくうえで最強なただ1つの理由 インデックス投資をしようと思っても、お金の投資手段として 初めにまとまった金額を一括投資してしまうか 暴落の...

 

iDeCoでの運用におすすめの低コストな投資信託

iDeCoの投資信託で大きな老後資産を形成していきたいなら、低コストで将来の経済成長が見込めるインデックスファンドで長期運用していくことです。

ですので、おすすめなのは海外株式、特に米国株式へ投資できるファンドになります。

 

インデックスファンドだと市場全体に分散投資していくだけなため低コストなファンドが多くなっていますが、それでもピンからキリまであります。


 低コストなインデックスファンドの条件

  • 毎月の買付手数料が無料(ノーロード)
  • 年間の運用管理費である信託報酬コストが0.1~0.3%程度

iDeCoの場合は買付手数料はすべてノーロードとなっていますので、あとは信託報酬が0.1~0.3%程度の低コストなインデックスファンドを選んで運用していくことが大切です。

信託報酬の差も複利効果で長期運用になるほど大きな差になってしまいますものね。

 

米国株式が成長性からiDeCoでの長期運用におすすめ

iDeCoでのインデックスファンドで運用していくにしてもさまざまな資産クラスがありますが、将来の成長性や暴落からの回復の速さなどから米国株式が特におすすめです。


 過去の大暴落時の米国株式のチャート

S&P500過去の暴落(出典:YAHOO FINANCE)

2001年のITバブル崩壊や、100年に一度の大暴落といわれている2008年のリーマンショックですら米国株式なら約3年で元の株価に戻しています。


 国内株式の大暴落時のチャート

国内株式(日経平均株価)の大暴落からの回復期間(出典:YAHOO FINANCE)

国内株式だと大暴落から回復するのに約5年という長い月日がかかっています。

さらにいえば1990年代のバブル崩壊時の日経平均株価38900円にはいまだ回復していないわけです。

経済成長に大切な人口の要素も、日本は少子高齢化がさらに進んで2050年には人口が15%減の予測なのに対し、アメリカは16%増が予測されており引き続きの経済成長が見込まれます。

個別株式に投資するならともかく、市場全体に投資していくなら国内ではなく成長性のある米国にするべきですね。

米国株式はインデックスファンドで長期運用するにあたってとても信頼のできる投資先となります。


 米国株式に投資できるインデックスファンド

構成銘柄数
eMAXIS Slim 米国株式 S&P500米国の時価総額80%の500銘柄
楽天全米インデックスファンド米国全体の3,600銘柄

どちらも信託報酬が約0.16%という低コストになっており、人気なファンドなのでファンドが潰れる(繰上償還)の心配もありません。

2つのファンドの違いは楽天全米インデックスファンド(楽天VTI)が米国の小型株も含んだ米国全体に投資できるという点ですが、過去の成績を見ると同じような値動きとなっています。


 似たような過去の成績のS&P500(青色)とVTI(赤色)

S&P500とVTIの過去成績比較(出典:YAHOO FINANCEより)

どちらのインデックスファンドを選ぶかは小型株の成長性をどうみるかですね。

ただどちらのファンドもとても優秀なので、通常の株式ファンドなら平均利回り5%程度のところを、平均利回り7%も期待できます。


 株式100%はリスクが大きいが出口戦略をしっかりたてれば安心

株式のみでの運用だと値動きがとても大きくなり、暴落時に40%程度資産価値が下がることもありリスクが大きくなります。

しかしその分、平均利回り5~7%が期待できて大きな資産形成が可能となります。

米国株式なら大暴落からも約3年で回復しますし、しっかり出口戦略をたてて運用をすれば安心です。

 

iDeCo eMAXIS Slim バランス (8資産均等型)でリスクを低く

もし大きな値動きが嫌だというのなら、複数の資産クラスに分散投資できるバランスファンドをおすすめします。

 

低コストなバランスファンドだと『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』が大きく分散投資できて人気となっています。

Slim8資産円グラフ

国内・海外の株式・債券・リートの8資産クラスを綺麗に8等分してリスクを抑えつつ運用できるバランスファンドです。

信託報酬も0.159%(税抜)とバランスファンドに関わらず単独の資産クラスファンドに劣らない低コストを実現しています。


 eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』のメリット

  • 信託報酬が低コストで長期運用のパフォーマンスが優位に
  • 運用利回り3~5%程度が期待できる
  • 債券・リートを組み込んでいるため暴落時の下落幅を抑えられる

バランスファンドだと米国株式ファンドのような大きな利益は期待できませんが、リスクを抑えつつ運用利回り3~5%と十分な利回りで運用が可能です。

暴落時の下落幅を抑えていきたいというのなら、バランスファンドである『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』で運用していきましょう。

 

iDeCoにおすすめのネット証券は楽天証券・マネックス証券

iDeCoで老後のための運用をしていく上でおすすめの証券会社は、取扱商品・手数料・出口戦略など総合的にみて『楽天証券』・『マネックス証券』となります。


 iDeCoには楽天証券・マネックス証券での運営がおすすめの理由

  • 低コストな投資信託のラインナップが充実
  • 運営管理手数料が条件なしで無料
  • 受け取りの際の分割回数が5~20年と最長
  • 一時金と年金受取の併用が可能

投資をするならネット証券であるSBI証券・楽天証券の2強となりつつありますが、iDeCoの運用に関しては楽天証券とマネックス証券が一歩抜き出ていますね。

iDeCoで老後資金を運用していくうえで必要な条件は全て揃っているので、iDeCoを始めるなら楽天証券かマネックス証券で口座を開設すれば間違いないでしょう。

 

どちらのネット証券でiDeCoを開設するかはどの商品で運用していくかで決めていいでしょう。


 マネックス証券での主なiDeCoの取扱ファンド

運用商品信託報酬
eMAXIS Slim 米国株式 S&P5000.17%
eMAXIS Slim 先進国株式インデックス0.11%
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)0.17%


 楽天証券での主なiDeCoの取扱ファンド

運用商品投資信託
楽天全米株式インデックス(VTI)0.17%
楽天全世界株式インデックス(VT)0.23%

どれも低コストで人気なインデックスファンドとなっていますので、これらのインデックスファンドで長期運用していけば大きな老後資産を形成できるでしょう。

 

iDeCoの税制優遇を活用しながら資産運用していこう

老後のための資産運用をしたいならiDeCoでの運用一択といっていいほど、iDeCoには大きなメリットをもっています。


 老後資産形成のためのiDeCoの強み

  • 運用したお金は60歳までお金を引き出せない
  • 毎月の掛金限度額により無理な投資にならず長期運用しやすい

積立時の所得控除や、受け取り時の税金が非課税と大きな節税効果を受けつつ、運用が制限されていることで老後のために長期運用していきやすくなっているのがiDeCoの強みです。

ただし受取時の控除額のことをしっかり考えておかないと、受取時に大きく課税されて損してしまいますので、しっかり出口戦略をたてなければなりませんね。

 

iDeCoによる運用で無理な積立をせずに今の生活も大切にしながら、安泰な老後生活を送れるように資産形成をしていきましょう!